山湯里の旅・出湯紀行
男・内湯
女・内湯
源泉が出る蛇口

周囲に何もない山間に1軒だけぽつんと佇む
松沢鉱泉・松沢鉱泉旅館
池田町と八坂村を結ぶ県道274号線は車もほとんど通らず、特に八坂村に入ると道幅は狭くな
り、県道とは名ばかりの昼でも薄暗い峠道だ。その峠付近の道から更に奥まった場所に鉱泉宿が
ある。初めて来る人は「なぜ、こんな所に温泉宿が?」と不思議がるのも無理がない。
宿の入口まできたがしーんっと静まりかえり人の気配がしない。しかし玄関の上には消えかかっ
たペンキ文字で松沢鉱泉と看板が掲げてあり、宿に間違いない。「ごめん下さい。入浴できます
か?」と大きな声で告げると、しばらくして奥の部屋から宿の主人が出てきた。こんな山間の宿
に一人で来た私を見て「いつでも入れるよ」と浴室へ案内してくれた。
冷鉱泉のため加熱しなくてはならないのだが常に温めておくのだろうか。湯船には八分目程の湯
が溜まっていたが循環はしていない。壁際の蛇口を捻ると、ほのかな温泉の臭いがする源泉が出
てきた。湯船に浸かりながらそのまま源泉を出すことにした。しばらくすると浴槽から湯が溢れ
かけ流しの温泉となった。夏は温めの湯がちょうどいいと納得して湯から上がった。

■入浴料:400円
■泉質:単純硫黄泉
■住所:北安曇郡池田町大字広津
■tel.0261-62-4048
■date:2002.8.16

地域&地図情報
全景 玄関


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